【論文メモ】Structure-Based Analysis of Cryptic-Site Opening
論文情報
- Sun et al., "Structure-Based Analysis of Cryptic-Site Opening", Structure 28, 1-13, 2020. doi: 10.1016/j.str.2019.11.007
どんなもの?
- APO構造の中には、薬剤結合するには浅すぎる/小さすぎる Cryptic siteというものが存在することが多い。
- そのデータセットであるCryptoSite setのうち32種類のタンパク質について精査してみると、Cryptic siteは常にcrypticであることは少ないことが分かった。残基変異や別の部位へのリガンド結合によってポケットが現れることが殆どである。
- APO構造からHOLO構造へguideするABMDを行い、ポケットのdruggability scoreの分布をみるなどの分析を行った。
かいつまむと
- CryptoSite set 93タンパク質中、APO構造がPDBに10件以上存在している32件を選択して解析を行ったところ、8件はどのX-ray構造でもcrypticだった一方、6件は時々pocketが姿を見せ、残りの18件は、cryptic site以外の場所における変異やリガンド結合によってポケットが姿を見せる、アロステリックな挙動を示していた。
- 先述の3グループから1タンパク質ずつ、計3タンパク質を選択して、ABMD (targeted MDみたいなもの) による解析を行ってみると、MD中での構造変化の傾向が異なった(それはそう)。
- 以上の結果から、cryptic siteを見つけるのに、homologousなタンパク質は有益な情報を提供してくれるだろう。