人と接するときには、『北風と太陽』の太陽たれ

『北風と太陽』と言えば、寓話としてまあ有名だと思う。 また、教訓もわかりやすい。


北風が直接的に旅人の上着を脱がそうとすれば、脱がされないように上着をおさえる。

一方、太陽は直接上着に手をかけるのではなく、旅人が上着を脱ぎたくなる環境を作ることで、上着を脱がせた。


このようなことは、寓話としてみると非常にわかりやすいし、また納得も行く。そして、どちらが賢いかも、なんとなくわかるものである。 されども、世の中の人がこの寓話で学んで行動しているかというと、なかなかそうではないように思う。

どうしても、自分の意見を押し付けたり、相手がどう思うかを考える暇もなく物事を言って相手の心を遠ざけてしまい、なかなか相手がどう思うかを考え、その行動を誘導するような判断はできないものである。

それは、客観と主観の違い、要するに感情論のためだと思う。時に相手が喜ぶ方法をして、相手に気付きを提供しなければならない(というかそんなことが多い)のだが、修正してほしいと思っている相手に喜んでもらうとは非常に難しいし、グダグダ言いたくもなる相手の感情を考えるのは強い精神力が必要となる。

だからこそ、「『北風と太陽』の太陽たれ」という合言葉とともに、人と接することが大切なのではないかと、私は思う。