なぜ「ピンチはチャンス」なのか

仕事をする上で、願わくば常に平和であってほしい、と思う。しかし、残念ながらそんなのは幻想で、実際にはピンチがやってきて、修羅場がやってきて、自分の生活が流されていく。そんなとき、思う。「なんでピンチは回避できないんだ」、と。

現実から逃避したくもなる、そんな状況なわけだが、実はそんな時こそ、沢山のことに「気付き」、自分を成長させる良い機会だったりする。

どういうことだろうか。例えば、『 一生使える49の「知恵」 トヨタ式 考える力 』には「危機はチャンスなり」という一節がある。

本人にとっては大変な厳しい時期こそが、上司から見ると人として最も成長する時期であるというところに、危機や困難に立ち向かう時にこそ人は懸命に知恵を出し、苦しみながらも成長する

つまり、一生懸命さが成長を生み出す、という考え方である。

昨今、労働時間の長さが褒められる仕事の仕方が《日本的》と揶揄されており、「一生懸命さ」とかいう言葉に反発心を持つ人も増えているかとは思う。

しかしながら、突然、しかも自分の力では回避不可能なピンチがやってきたとき、「厄介だ~~~」と思いながら対処するのか、「チャンスだ!」と思いながら対処するのか、それだけでも、人生の色はだいぶ変わると、思うのである。

まあ、大変な状態になってしまった時に、思い出してくれたらうれしい、という話だ。